設計ガイド
車載 USB-C 急速充電モジュール——12V/24V 車両統合向け OEM サプライヤー
USB-C 急速充電を 12V・24V 車両プラットフォームに統合する OEM 向けの B2B 調達ガイドです。車載 USB 充電モジュールとは何か、入力電圧と車両統合の要件、対応する USB Power Delivery(PD 3.x)プロファイル、設計・保護の仕様フレームワーク、そして febetek の自社 magnetics が、その車載・二輪向け充電モジュールを完成品充電器の受託製造メーカーとどう差別化するかを解説します。OEM モジュールサプライヤーを評価する設計・調達・購買チームに向けた内容です。
febetek(菲比科技 / febe Inc.)は、精密マグネティクスと急速充電モジュールを手がける台湾の磁性部品メーカーです。Precision Magnetics. Faster Charging. ―― EMI 対策用コモンモードチョーク、インダクタ、トランスを自社で設計・製造し、その磁性技術を活かして車載システム向けの USB-C 急速充電モジュールを供給します。本ページは、車両プラットフォームへ USB-C 急速充電を組み込む OEM / ODM の設計・調達担当者に向けたソーシングガイドであり、完成品チャージャーを探す一般消費者向けではありません。febetek の急速充電ラインは、car(車載用) と motorcycle(二輪用) の 2 系統の USB モジュールで構成されています。設計仕様が固まり次第、まずはお見積もりからご相談ください。お見積もりを依頼する
OEM 統合のための車載 USB-C 急速充電モジュール
車両に USB-C 急速充電を組み込む際、求められるのは「完成品のチャージャー」ではなく、ダッシュボードやパネル、筐体の内部に統合できる基板レベルの電源モジュールです。febetek は、磁性部品の自社設計・製造で培った電源技術を基盤に、車載システムへ組み込む USB-C 急速充電モジュールを供給します。
febetek の急速充電ラインは 2 系統です。乗用車・商用車向けの car USB モジュールと、二輪車向けの motorcycle USB モジュール。いずれも、ブランド商品として量販されるチャージャーではなく、OEM / ODM が自社の車両プラットフォームへ統合することを前提とした設計モジュールとして位置づけています。本ページは、こうしたモジュールサプライヤを評価している設計・ソーシング・調達チームに向けた内容です。
車載 USB 充電モジュールとは?
車載 USB 充電モジュール(automotive USB charging module)とは、車両の DC 電源を安定化された USB 出力(USB-A / USB-C)へ変換する基板レベルの電源アセンブリです。最大の特徴は、完成品の消費者向けチャージャーとして販売されるのではなく、OEM がダッシュボード、パネル、または筐体の内部に組み込む(インテグレーションする)ことを前提に設計されている点にあります。
ここで「モジュール(統合用)」と「完成品チャージャー(小売用)」を区別することが重要です。完成品チャージャーは、ケース・コネクタ・銘板を備え、エンドユーザーがそのまま使える形で出荷されます。一方、統合用モジュールは、車両メーカーや上位システム側の機構設計・ハーネス・熱設計に組み込まれることを前提とした、半製品的な電源ブロックです。OEM 調達では、後者を選定対象とします。
USB 出力の急速充電を成立させる中核が USB Power Delivery(USB-PD) です。USB-PD は、機器(ソース)と充電対象(シンク)が電圧・電流を交渉して給電プロファイルを決定する標準プロトコルで、USB-IF(USB Implementers Forum)が規格を策定しています(プロトコル定義は USB-IF による。本記事の USB-PD 用語は USB-IF の定義に準拠します)。
入力電圧と車両統合 ―― 車載電源レール
車載電源には、複数の電圧レールが存在します。一般的な区分として、乗用車で広く用いられる 12V 系と、トラック・商用車で用いられる 24V 系が知られています(自動車電源バスの業界一般的な区分。これらは業界標準の電圧レール区分であり、特定モジュールの対応レールは各製品の仕様に準じます)。OEM 向けモジュールは、対象とする車載レールに対応する形で設計されます。
車載電源が家庭用 DC アダプタと根本的に異なるのは、入力電圧が一定ではない点です。エンジン始動時のクランキングでは電圧が大きく落ち込み(コールドクランク)、一方でロードダンプのような過渡では電圧が跳ね上がります。こうした過酷な過渡条件は、車載電子機器の試験規格 ISO 16750-2(道路車両 ―― 電気・電子装置の環境条件および試験:電気的負荷)などで規定される一般的な要件です(規格名は ISO による業界一般の参照)。
このため、車載 USB モジュールには広い DC 入力範囲と、入力変動に対して USB 出力を一定に保つ昇降圧(buck-boost)レギュレーションが求められます。入力電圧が出力電圧より高くても低くても、安定した 5V / 9V / 15V / 20V などの USB-PD 出力を維持する設計です。
統合にあたっては、入力電圧範囲のほかに次の点を考慮します ―― 基板レベルの実装方法(取付穴・コネクタ位置)、熱を逃がす経路(ヒートシンクや筐体への熱伝導パス)、車両ハーネスとの接続方式。
febetek 製品の正確な入力電圧ウィンドウ(例:何 V〜何 V)、および各モジュールが対応する車載レールは、各モジュールのデータシートに準じます(依製品データシート)。本ページでは確定値を断定せず、12V / 24V という業界標準のレール区分のみを業界一般の参照として記載しています。
対応する急速充電プロトコル(USB Power Delivery)
USB-C 急速充電の中核プロトコルが USB Power Delivery(USB-PD) です。USB-PD は、ソースとシンクが対応可能な電圧・電流の組み合わせ(パワープロファイル)を交渉し、機器ごとに最適な給電条件を決定します(プロファイル定義は USB-IF による)。febetek の充電モジュールは PD 3.x をターゲットとしています。
USB-PD のリビジョンによって扱える電力範囲は異なります。高ワット数を扱う EPR(Extended Power Range) プロファイルは、より新しい PD リビジョンで追加された機能であり、対応の可否は実装する具体的な PD リビジョンに依存します(規格上の区分。USB-IF 定義)。したがって、特定モジュールの定格ワット数(W 数)については、本ページでは断定せず、各製品のデータシートに準じます(依製品データシート)。
一部のラインでは、従来機器との互換性のために USB-A 出力も併設しています(febetek の製品ツリーに実在する構成)。ただし、具体的な対応プロファイルや個別の急速充電ティアの対応有無は、製品ごとに確認が必要です(依製品データシート)。
重要:本ページでは特定の数値ワット数を febetek の確定スペックとしては記載しません。PD のリビジョン、PPS(Programmable Power Supply)対応、急速充電ティアといった項目は、SKU ごとに確定するため、お問い合わせまたはデータシートでご確認ください。
設計・保護仕様のフレームワーク
OEM が車載 USB 充電モジュールを評価する際にチェックすべきパラメータを、以下の表に整理します。各行のラベルは、febetek の Fast Charger 仕様テンプレート(inputVoltage / outputPower / pdProfile / protection / efficiency)に対応しています。数値欄は確定データシート待ちのため「依製品データシート」のプレースホルダとし、案件ごとに確定します。
| 仕様項目 | 内容 | febetek の値 |
|---|---|---|
| 入力電圧範囲(Input Voltage Range) | 対応する車載 DC 入力ウィンドウ | 依製品データシート |
| USB-PD プロファイル(USB-PD Profile) | 対応する PD プロファイル | PD 3.x ターゲット(具体プロファイルは依製品データシート) |
| 出力電力(Output Power) | モジュールの定格出力 | 依製品データシート |
| 保護機構(Protection) | 過電圧(OVP)/過電流(OCP)/過熱(OTP)/短絡保護 | 依製品データシート(搭載構成は案件ごとに確定) |
| 効率(Efficiency, typ.) | 典型効率 | 依製品データシート(febetek の実測値は確定後に追記) |
| 動作温度範囲(Operating Temperature) | 車載環境での動作温度 | 依製品データシート |
| 外形寸法(Dimensions) | 実装エンベロープ(L×W×H) | 依製品データシート |
この表の価値は、各行に並べる「数値」ではなく、OEM が確認すべきパラメータの行構成そのものにあります。最終的な数値(効率 %、温度範囲、寸法、定格 W)は、案件ごと・データシート確定後に個別に確定します。febetek の実測スペックが存在しない段階で具体値を記載することはありません。
モジュールに作り込まれる、マグネティクスレベルの信頼性
febetek が完成品チャージャーの受託製造(CM)専業メーカーと根本的に異なるのは、充電モジュールに使われる磁性部品を自社で設計・製造している点です。EMI 対策用コモンモードチョーク、インダクタ、トランスを内製し、それらを充電モジュールへ統合できます。
巻線には、多層 PCB の銅箔層や打ち抜き加工したリードフレーム(プレーナ構造)を用い、巻数比・絶縁クラス・外形を一品ずつ仕様に合わせて作り込みます。これらは UL 認定の絶縁システム(UL E533808、適用範囲はトランス絶縁システム) のもとで製造されます。
なぜ磁性部品の内製が車載充電モジュールで重要なのか ―― 理由は主に 2 つあります。第一に、EMI 抑制。車載環境では伝導・放射ノイズの管理がシビアであり、コモンモードチョークやトランスの設計品質がノイズ性能を左右します。磁性部品を内製できれば、モジュール全体のノイズ設計を一体で最適化できます。第二に、熱・信頼性マージン。トランスやインダクタの構造・絶縁設計が、温度上昇と長期信頼性に直結します。これらを外部調達の汎用品に依存せず、モジュール要件に合わせて設計できることが差別化になります。
なお、EMI 抑制率・漏れインダクタンス・温度上昇・効率などの定量値については、febetek の実測データを記載しません(これらは確定後に各製品データシートへ反映します)。一般に、絶縁設計の沿面・空間距離は IEC 60664 系の規格群を参照して設計されますが(業界一般の参照規格)、具体的な数値は製品ごとに確定します。
磁性部品の設計能力の詳細は、マグネティクス(Magnetics)製品ラインをご覧ください。
OEM / ODM の取り組みとカスタマイズ
febetek のカスタマイズは、色や銘板といった外観の話ではなく、エンジニアリング軸のカスタマイズです。具体的には次の項目を、顧客の車両プラットフォームに合わせて調整します。
- 目標出力スペック ―― 必要なポート構成・出力プロファイルの定義。
- 磁性部品の選定・設計 ―― コモンモードチョーク/インダクタ/トランスの内製設計。
- 絶縁・外形(フォームファクタ) ―― 実装エンベロープと絶縁クラスへの作り込み。
- プロトコル・保護のチューニング ―― PD プロファイルや保護機構を、対象プラットフォームの要件に合わせて調整。
これは単なる部品販売ではなく、ソーシング・統合のパートナーシップです。開発は一般に「仕様提出 → 設計提案 → 試作サンプル → 量産」という流れで進みます。
最小発注数量(MOQ)、試作・量産のリードタイム、価格は、いずれも案件ごとに個別対応となります。MOQ はお問い合わせください。リードタイムは案件ごとに確定します(具体的な数値は本ページでは提示しません)。詳細はお見積もりフォームよりご相談ください(カテゴリは「Fast Chargers」を選択してください)。対応する車載ラインの製品ページは car USB 急速充電モジュールをご覧ください。
コンプライアンスと認証
febetek が提示できる認証は、以下の確認済みのものに限ります。
- ISO 9001(会社レベルの品質マネジメントシステム認証)。
- UL E533808 ―― 適用範囲は「トランス絶縁システム(transformer insulation system)」に厳密に限定されます。これは絶縁システムに対する製品レベルの認定であり、会社全体の認証でも、充電モジュール全体に対する製品安全認証でもありません。この区別を正確に表記します。
つまり、UL E533808 が示すのは「トランスの絶縁システムが UL 認定の構成で製造されている」ことであって、それ以上でも以下でもありません。本ページでは、確認できない認証マークについては一切言及しません。
製品レベルのコンプライアンス資料(該当する場合)は、各製品ページにて提供します。
対応する車両プラットフォーム
febetek の急速充電ラインは、car(車載用) と motorcycle(二輪用) の 2 系統です。
- car ライン ―― 乗用車・商用車向けの USB モジュール。
- motorcycle ライン ―― 二輪車向けの USB モジュール。
ここに挙げたのは、febetek が実際に持つ 2 系統の充電ラインです。これら以外のバーティカル(RV、マリン、フリート等)を febetek の確定スコープとして主張することはしません ―― 該当する既存製品でカバーされる範囲のみを記載しています。各モジュールが対応する車両プラットフォームや車載レールの詳細は、製品ページおよびデータシートに準じます(依製品データシート)。
お見積もりのご依頼
車載 USB-C 急速充電モジュールの OEM ソーシングは、febetek の精密マグネティクスを基盤とした統合設計でお手伝いします。対象車両プラットフォーム、目標出力プロファイル、保護要件、実装エンベロープをお知らせいただければ、設計提案からご相談に応じます。
お見積もりを依頼する(カテゴリ:Fast Chargers)
試作段階のお問い合わせはテキストのみで承ります(現時点では添付ファイルは不要です)。いただいたご依頼には1 営業日以内にご返答いたします。
- お問い合わせ:[email protected]
- 関連製品ページ:car USB 急速充電モジュール / マグネティクス(Magnetics)
- 所在地:台湾(febe Inc. / 菲比科技有限公司、2016 年創業)
よくある質問
- 車載電源レールには、乗用車で広く用いられる 12V 系や、トラック・商用車で用いられる 24V 系といった区分が業界一般に知られています(自動車電源バスの業界標準的な区分)。コールドクランク時の電圧降下やロードダンプといった過渡に対して USB 出力を安定させるため、車載 USB モジュールには一般に広い DC 入力範囲と昇降圧レギュレーションが求められます。febetek の各モジュールが対応する正確な入力電圧ウィンドウ(具体的な V 範囲)および対応レールは、各モジュールのデータシートに準じます(依製品データシート)。
- febetek の充電モジュールは USB Power Delivery の PD 3.x をターゲットとしています。扱える電力範囲は実装する具体的な PD リビジョンに依存し、高ワット数の EPR プロファイルは新しいリビジョンで追加された機能です(USB-IF 定義)。特定 SKU の定格ワット数・PPS 対応・急速充電ティアは、データシートまたはお問い合わせにてご確認ください(依製品データシート)。
- はい。febetek は EMI 対策用コモンモードチョーク、インダクタ、トランスを自社で設計・製造し、それらを充電モジュールへ統合できます。これが完成品チャージャーの受託製造専業メーカーとの差別化点です。巻線には PCB 銅箔層やリードフレーム(プレーナ構造)を用い、UL 認定の絶縁システム(UL E533808、適用範囲はトランス絶縁システム)のもとで製造します。
- はい。febetek のカスタマイズはエンジニアリング軸であり、目標出力スペック、磁性部品の選定・設計、絶縁・外形(フォームファクタ)、PD プロファイルや保護機構のチューニングを、対象プラットフォームの要件に合わせて調整します。開発は「仕様提出 → 設計提案 → 試作 → 量産」の流れで進みます。お見積もりフォーム(カテゴリ:Fast Chargers)よりご相談ください。
- 確認済みの認証は 2 つです。会社レベルの ISO 9001(品質マネジメントシステム)と、UL E533808 です。ただし UL E533808 の適用範囲は「トランス絶縁システム」に厳密に限定され、会社全体の認証でも充電モジュール全体の製品安全認証でもありません。製品レベルのコンプライアンス資料は、該当する場合に各製品ページで提供します。
- MOQ、試作・量産のリードタイム、価格は、いずれも案件ごとに個別対応となります。本ページでは具体的な数値は提示していません。MOQ およびリードタイムは、対象プラットフォームと数量に応じてお見積もり時に確定しますので、お問い合わせ(カテゴリ:Fast Chargers)よりご相談ください。
febetek の車載 USB 充電モジュールは、どの入力電圧範囲に対応していますか?
febetek の充電モジュールは、どの USB Power Delivery(PD)プロファイルに対応していますか?
febetek のモジュールには、磁性部品や EMI 対策部品が内蔵されていますか?
私たちの OEM 車両プラットフォーム向けに、充電モジュールをカスタマイズできますか?
febetek の充電モジュールには、どの認証が適用されますか?
OEM モジュールの最小発注数量(MOQ)とリードタイムは?
関連製品
自動車用